写経には決まりごとがあります。
〔天地のあき〕
写経用紙には天地があり、せまい方を天(上)に広い方を地(下)にします。
罫粋があり天地の広さがちがうのです。
これは、経典を尊崇する意味で、古くから行われてきた様式に従っているのです。
〔内題(首題)〕
一巻を代表する経題ですから、省略せずに正式な名称で書きます。
<例>摩詞般若波羅蜜多心経(真言宗系では仏説が加わります)長文の場合も一行につめ、しかも文字が小さくならないように書き、下に余白を持つのが、正式な法式です。
〔本文〕
一行十七字づめが決まり。
十七字にこだわらないものも少なくありませんが、これは、唐代の初めに統一されたと言われています。
〔奥題(尾題)〕
省略した題名が、よく用いられます。
<例>般若心経
〔願文〕
祈りをこめて書く写経には、願文を巻尾に書きます。年・月・日、姓名、写経の場所、誰のため、という順序です。
修養や書道としての写経なら、願文を書かなくて構いません。
[空行〕
内題の前、本文と奥題の間、奥題と願文の間、巻末などに空行をとることは、古来からの様式で、美的効果の上でも必要なことです。
[誤字、脱字の処置〕
脱字を見つけたときは、そこに筆先で黒点をつけ、脱字を行末に書くのが決まりです。
二字脱字なら、二点をつけます。
誤字は、本来、はじめから書き直すところですが、誤字の右肩に黒点をつけ、その行の上またはそばに、正しい字を書けばよいということになっています。
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